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第5回 患者友の会勉強会   「たかが頭痛、されど頭痛」

第5回 「たかが頭痛、されど頭痛」


        講師 : 有村公良院長

 

患者さま、ご家族を対象にした医療講座・患者友の会勉強会は第5回を迎え、「頭痛」をテーマに開かれました。講師は頭痛専門医でもある有村公良院長。頭痛専門外来を設け、予約制で診察・治療に当たっています。
 

 講座では、「たかが頭痛、されど頭痛」と題して、慢性の頭痛、いわゆる「頭痛持ちの頭痛」について、次の4点に集約して、具体的な症例も示しながら一般向けに分かりやすく話されました。

一、頭痛はとても多く、ありふれた症状だが、時に悪性のものがある。激しい頭痛が急にきたり、しびれがきたり、吐き気を伴う場合などは危険。くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎などが疑われ、早急な診断・治療を要する

一、命に別状はないが、痛みが繰り返し起こる慢性の頭痛がある。これは良性の頭痛。緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛などがある。このうちズキンズキン痛む片頭痛は日常生活にも響く厄介もの。前兆のあるもの、ないものなど様々な特徴があるが、適切な診断と特効薬トリプタンで治療がしやすくなった 

一、連日のように頭痛を訴える慢性連日性頭痛や、薬の飲みすぎで起こる薬物乱用性頭痛もある。これは薬の影響などで、痛みに対する脳の反応が過敏になったもので、漢方薬や抗うつ薬などによる脳の感受性を弱くする予防治療が必要となる一、副鼻腔炎、頚椎の変形、神経痛でも頭痛が起こる。数は少ない。大勝病院では頭痛外来を始めて一人だけ、蓄膿症が原因と診断した方があった。
 

 話が終わって質疑応答もあり、「慢性連日性頭痛と薬物乱用性頭痛の見分け方は」「漢方薬に副作用はないか」「トリプタンを服用して眠気は来ないか、車の運転は大丈夫だろうか」などの質問が出されていました。
 

 

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